格安SIMの仕組み

最近は一般にも広く普及した格安SIM(格安シム、格安スマホ)であるが、一部の事業者を除きその仕組みはどの事業者もほぼ同じである。
今回は、格安シムの仕組みとなぜ成り立つのかについて解説したいと思う。

格安SIMとは

格安SIMとはその名の通り大手キャリアの通信費よりも安く提供されているSIMカード、スマホである。では、値段が安いのであれば全然通信できないのではないかと思う方もいると思うが、実際に利用している電波は大手キャリアの電波と同じなので通信可能範囲はほぼ変わらない。
格安SIMを提供する会社は二つ存在し、MVNEとMVNOだ。文字だけ見ても正直よくわからないと思うし紛らわしい。

MVNEとMVNOの違い

MVNEとMVNOの大きな違いは誤解を恐れずに表現するのであればプロバイダ能力があるかないかである。プロバイダとは固定回線を契約するときに選択するあれである。
固定回線の場合プロバイダは個人の端末とインターネットを繋ぐ仲介役をしている。このとき国内のネット回線網はNTTが敷設したものを借りて通信をしている。
下の図はものすごくざっくりしたイメージである。

MVNEとは

MVNEとはプロバイダ能力を持った事業者である。
固定回線のプロバイダとのざっくりとした違いはNTTの光回線を利用しているか、大手キャリアの電波を利用しているかの違いだ。
では、なぜ電波かケーブルかの違いでここまで印象が違うのだろうか。それは、光ケーブルの帯域以上に現在の電波の帯域が狭いためである。
帯域というもの自体が曖昧でイメージしにくいものだが、ホースをイメージして欲しい。

定期的にセンスのなさに泣きたくなる…
上の図は帯域をイメージしたつもりで、決められた帯域内を上りと下が譲り合いながら通信をしている。
つまり、youtubeを見るときは下りが多く帯域を使い、ファイルを送信する時は上りが帯域を多く使う。
そして、電波はケーブルと違い最初から最大量が決まっており、後から増やすことはできない。この電波を分け合って使っているのが現状だ。

少し話が脱線してしまったが、現在日本国内で携帯用の電波を飛ばすことができるのは大手キャリア+楽天のみである。
つまり、NVMEは何をしているかというと固定回線と同じように電波を借りてその上でネット接続業をしているというわけだ。このときに借りた帯域幅によって通信できる量が変わってくる。
下の図のようなイメージだ。

図を見てもらえれば分かるだろうがキャリアと比べ使える帯域が圧倒的に少ない。この少ないところに多くの利用者を詰め込めば一人当たりの利用可能な帯域はさらに少なくなることは容易に想像できる。

NVMEはプロバイダ能力を持っていると書いたが、プロバイダ能力があるということは、ユーザー一人ひとりの利用状況に応じて通信制限を課すことができるということである。逆に言えば、完全に制限せず利用者通しで帯域を奪い合わせることも自由である。
また、NVMEは後述するNVMOにも回線を貸し出している。

NVMEまとめ

・大手キャリアから帯域を借り、プロバイダ業を行い個人、法人に携帯回線として貸し出す仕事をしている。
・借りた回線量に対して使用量が少なければ(ユーザーが少ない)比較的快適になりやすい。
・プロバイダ能力があるため、通信制限などを独自に決められる。

NVMOとは

NVMOとは上記のNVMEから回線を借り、それをユーザーに貸し出すことを行っている。つまり、回線の又貸し。

回線の又貸しであるため、通信制限に関する裁量は持っておらず、良くてNVMEに対して交渉できるというレベルであろう。その代わり、機材に投資が必要ないため安く回線の貸し出しを行うことができる。

もちろん大手キャリアから直接回線を借りてそれを貸し出すことも可能のため、そのような業者であれば品質は良いだろうが、大手のNVMOやサブブランドくらいしか見かけない気が…

まとめ

一口に格安SIM、格安スマホと言っても種類があり、安いことを売りにしているSIMなどは都会の満員電車のように本来一人で使うはずの帯域に複数人を無理やり押し込むようなことをしていたりする。もちろんそれでも通信はできるが速度や安定性をどこまで求めるかで選ぶ業者が変わってくるだろう。
安のには必ず理由があるためその理由を理解し、納得した上で使えるのが理想だと思う。実際は使ってみるまで品質はわからないが…

回線技術
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